学校日誌

始業式②

2022年8月26日 13時23分
小嶋校長から「雪見だいふく」の話がありました。
みんな大好きなアイスだと思いますが、その誕生には様々な苦労や工夫があったのですね。
「冬でも売れるアイス」・・・たしかに常識を覆す考え方ですよね。

誰もが無理だと思っていることを疑ってみることにこそ、新たな可能性や成長するチャンスが秘められている。
そこには非常識が常識に変わることさえあるはず。

34日間の夏休みが終了し、いよいよ今日から81日間という中学校で最も長い学期、2学期が始まります。1学期の終業式で、私は皆さんに、夏休みはスマホなどのデジタル機器にコントロールされ、時間を使わされてしまうのではなく、それらから離れる時間を作り、ぜひその時間を身近な人、もの、事と触れる、意味のある時間を過ごしてほしい、そして、ぜひ毎日読書の時間をつくり、本と親しんでほしいという話をしました。実行できたでしょうか。そのあたりも含めて、今日久しぶりに顔を合わせた仲間や担任の先生にどんな夏休みを過ごしたか、ぜひお互いに報告し合ってみて下さい。

2学期のスタートを迎えるにあたり、今日は皆さんにアイスクリームの話をします。この夏も毎日暑い日が続き、アイスクリームをたくさん食べたという人もきっと多かったことでしょう。さて、皆さんは「雪見だいふく」というアイスを知っていますか。この「雪見だいふく」というアイスはロッテという会社が作っており、今から41年前の1981年に発売されました。当時ロッテはアイスクリームの販売額では、他の会社に大きく後れをとっており、どうしたら他の会社に勝てるかを考えた時に、「アイスが売れない冬でも売れるアイスを作る」という発想から生まれました。アイスを餅でくるんだ大福餅のような形が特徴のこの商品を開発する過程においては、アイスを包み込む餅は冷凍するとどうしても固くなってしまうため、冷凍しても硬くならない餅の素材を探すことが最も大変だったそうです。中に入れるアイスも餅に合うように、よりクリーミーに仕上げる工夫もされました。また冬の販売を目指した為、パッケージには暖色系の赤色を採用し、温かくほのぼのとしたイメージを作り出すように意識したそうです。その結果、「冬にアイスは売れない」という常識を破り、大ヒット商品となり、ロッテがアイスクリーム市場で販売を拡大するきっかけとなりました。

さて、この「雪見だいふく」の話から何を伝えたいかというと、私たちは気づかないうちに、「そもそもそういうものだから」とか「無理にきまっている」といった思い込みに縛られているのかもしれません。しかし発想の転換と工夫があればその枠から飛び出すことができます。つまり誰もが無理だと思っていることを疑ってみることにこそ、新たな可能性や成長するチャンスが秘められていることになります。そこには非常識が常識に変わることさえあるはずです。

そのために必要なことは、常日頃から「考えることを楽しむ力」であり「当たり前を疑う力」です。そしてその力のスイッチを入れるきっかけとなるのは自分の興味や関心です。今日から始まる2学期、自分自身の成長のために、そしてより良い学級、学年、南部中学校を創っていくために、皆さん一人ひとりが、自分自身について、そして南部中での学校生活について、大いに興味、関心を持ち、身の回りの仲間、そして先生方と対話、協働しながら充実した日々を過ごしていきましょう。最後に、まだまだコロナ禍での生活になりますので、安全で安心な学校生活を送るためにも、引き続き感染防止対策の徹底をよろしくお願いします。